デロイトトーマツと日立が提供するテレマティクスサービス「D-rive GO」

デロイトトーマツリスクサービス株式会社(以下、DTRS)、デロイトトーマツコンサルティング合同会社(以下、DTC)、および株式会社日立製作所(以下、日立)は、共同開発した自動車の運転特性データを提供するテレマティクスサービス「D-rive GO(ディーライブゴー)」の提供を2017年7月5日より開始した。

■「D-rive GO」の概要
「D-rive GO」は、日立がIoTプラットフォーム「Lumada」を活用して構築したテレマティクス基盤に、デロイトUSで実績のある運転評価アルゴリズムを日本向けサービスとしてDTRSがカスタマイズした、テレマティクスサービスである。

スマートフォンGPS、加速度センサーなどで収集した運転・走行データを、クラウド環境で解析してドライバーの運転特性を評価・スコア化し、また過去の走行記録により走行地域の危険度を判定する。さらに今後は、DTRSの運転評価アルゴリズムに日立のAIを取り入れて、より精度の高い診断を実現していくという。

まずは日本の保険会社を対象に、走行距離や運転特性に応じて保険料を算出するテレマティクス保険向けサービスとして「D-rive GO」を提供していく。DTRSと日立は、すでに日本の保険会社と「D-rive GO」に関する実証実験を重ねており、その高い性能が確認されている。
さらに、保険会社以外の分野においても、デロイトトーマツグループのインダストリー知見を活用して、安全運転や燃費向上による環境への貢献など、テレマティクス利用が見込まれるサービスの拡充とグローバル展開を図り、3年以内に「D-rive GO」アプリ利用者100万人の獲得を目指すという。

■テレマティクスと保険への結びつき
保険会社はこのように運転データを活用することにより、保険加入者の運転の質に応じたインセンティブなどの提供が可能となる。実例として、2018年1月から、自動車保険の自動ブレーキ割引が誕生している。

今後、第1ステップとして、「D-rive GO」を保険加入ドライバーの評価を目的としたテレマティクス保険への活用を目指す。次のステップとして、トラックやタクシーをはじめとした運送業界全般における、会社の安全運転管理への活用を想定している。アプリによるドライバーの安全運転意識の向上を通じ、従業員の事故割合の軽減や、燃費効率向上に伴う経費削減、さらには環境への貢献へつなげていく。