freee社とエヌエヌ生命が協業合意、インシュアテックで革新的な中小企業向けソリューションの構築めざす

2018327日、freee株式会社(以下、freee)とエヌエヌ生命保険株式会社(以下、エヌエヌ生命)は、中小企業向け保険事業領域における革新的なソリューションの開発を包括的に共同で行うことに合意した。

 

この合意に基づき、中小企業におけるクラウド会計ソフトシェアNo.1※1)のfreee社と、保険事業のエキスパートであるエヌエヌ生命がパートナーシップを構築し、インシュアテックを活用した利便性の高いサービスや保険商品などのソリューションの開発を順次開始する。これにより、中小企業とその経営者の持続可能な成長の実現に向けた、創造的な活動にフォーカスできる環境づくりに貢献していく。なお、生命保険会社とfreee社の協業は初めてとなる。

 

協業合意の背景

中小企業における法人契約での生命保険加入率は7割に達し、その加入目的は、社長の万一に備えた運転資金の確保、事業承継資金や相続税納税対策資金の準備、借入返済資金の確保、役員・従業員退職金の準備、さらには従業員福利厚生など多岐にわたる。(※2

 

お客様に法人保険を活用していただくには、中小企業の成長ステージや日々の経営状況に応じて、加入後の契約の見直しや複雑な保全管理など取るべき対策を立てていただく必要がある。

しかしながら、最適な保険商品や必要な保障額をお客様に理解いただいた上で、煩雑で手間と時間のかかる保険手続きを行っていただくことは、多忙な中小企業経営者にとって負担が大きいと考える。

 

そのため、中小企業の会計情報と従業員情報を、「クラウド会計ソフトfreee」・「人事労務 freee」(以下、freee)においてクラウド上でリアルタイムに管理するfreee社と、法人向け生命保険の提供に特化したエヌエヌ生命との提携を通じ、タイムリーかつ個々の経営・財務状況に沿った最適なサービスや保険商品を、煩雑な手続きなく提供できる体制を構築する。

 

主な協業内容:

  1. freee上にある企業情報や従業員情報を活用した保険手続きのクラウド化を行う。紙ベースによる、必要記載項目の多い保険手続きの煩雑さの解消を目的とする。

 

  1. freee上にある個々の経営・財務データを活用した最適なサービスや保険商品を提供する。法人向け生命保険の活用による必要不可欠で無駄のないソリューションを提供することを目的とする。

 

  1. freee上にある会計情報とエヌエヌ生命の持つ保険契約データを活用したサービスや保険商品の開発を行う。異なる経営環境に対し、パーソナライズされた革新的なソリューションの追求する。

 

以上の協業を実現する。今後は両社のデータを安全で強固なセキュリティのもと、シームレスに連携させるため、APIの連携に向けた開発も順次検討していく。

 

freee社は、「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできるよう」をミッションに掲げ、これまで、人工知能(AI)技術を使った最先端の機能開発や金融機関との連携により、バックオフィス業務効率化のソリューションを提供している。

 

また、エヌエヌ生命は、従来からの中小企業に特化した法人向け保険の商品開発に加え、201710月にスタートアップ企業との連携深化のための専門部署「Sparklab(スパークラボ)」を立ち上げた。インシュアテックやヘルステックという新しいアプローチのもと、新たなビジネスアイデアを獲得し、質の高いサービスや保険商品の開発につなげることを目指している。

 

※1) 株式会社BCNが実施した従業員300人以下の中小企業等に対するクラウド会計ソフトの法人導入実態調査(201710月発表)において

 

※2) エフピー教育出版「平成28年 企業経営と生命保険に関する調査」