三井住友海上、ブロックチェーン技術を活用した保険申込書類の確認業務における実証実験を開始

2018年2月2日、MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上火災保険株式会社(以下、三井住友海上)は、株式会社bitFlyer(以下、bitFlyer)と共同で、ブロックチェーン技術を活用した保険申込書類の確認業務における実証実験を開始したと発表した。
従来、保険申込書類の確認業務では、全国の営業拠点と事務センター間ではFAX等の紙媒体での確認が中心だったため、書類確認等に一定の時間がかかっていた。また、ヒューマンエラーを発生するリスクがあり、確認する人件費もかかっていた。

本実証実験では、これらの業務にbitFlyerの高度なブロックチェーン技術を活用することで、デジタライゼーションによる業務効率化と迅速な保険証券発行によるお客さまサービスの向上を目指すという。

なお、ブロックチェーン技術は「miyabi」を採用している。miyabiは堅牢性を持ちながら、かつ世界最速 秒間2,000件のトランザクションを実現している技術である。株式会社みずほフィナンシャルグループ、株式会社三井住友銀行、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループの日本3大メガバンクが、ブロックチェーン技術のパフォーマンス実証実験に参加し、2016年11 月 30 日付にブロックチェーン研究会「国内の銀行間振込業務におけるブロックチェーン技術の実証実験に係る報告書」をデロイトトーマツグループが発表している。

■実証実験の概要

2018年1月中旬から約3ヶ月間、三井住友海上の全国営業拠点と事務センターの間で、ブロックチェーン上で情報共有するシステムを構築する。保険申込書類の照会やその回答、進捗状況等を、業務効率化を含め、実用可能性を検証する。

保険証券発行期間の短縮、高度なセキュリティの確保が可能になるほか、従来の中央認証やデータ管理等における強固なセキュリティの構築が不要となるため、安価なシステムの開発に期待を寄せる。

実証実験の結果を踏まえ、全国拠点でブロックチェーン技術を活用した業務プロセスの最適化を推進できることで、代理店も利用可能なシステムになることを想定している。