トヨタコネクティッドが誇るテレマティクスサービス

2017年11月8日に、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、あいおいニッセイ同和損保)が、コネクティッドカー向けに、テレマティクス技術で取得した走行データ(運転の安全面・走行距離)に基づき保険料を定める運転挙動反映型テレマティクス自動車保険を共同開発したことを発表した。
トヨタ系列では、テレマティクスの分野はトヨタコネクティッド株式会社(以下、コネクティッド。旧社名:トヨタメディアサービス株式会社)が担当している。
今回はコネクティッドのテレマティクスサービスに着目する。

■テレマティクスとは?
テレマティクスはテレコミュニケーション(通信)、インフォマティクス(情報工学)を融合させたサービスの総称で、具体的にはカーナビやGPSなどの車載器と通信システムを利用して様々な情報やサービスを提供している。

車載器から得られる情報として、地図情報・交通情報・ニュース・スポット情報・天気予報・販売店情報・カーナビアプリがあり、安心・安全、快適、便利のカテゴライズができる。
このような情報をトヨタスマートセンターにてビックデータとして収集し、インターネットに接続した自動車「コネクティッドカー」と連動し、ドライバーに運転支援を行うしくみになっている。

■主な提供サービス例
T-Connect、G- Link、海外展開があるが、今回はT-Connectを紹介する。
T-Connectは前述したとおり、トヨタスマートセンターとコネクティッドカーをつなげたサービスである。つまり、専用エージェントがドライバーを支援する関係が実現している。車載器から得た情報をもとに、オンラインケアを行なっている。

■コネクティッドのテレマティクスサービス
主に4つのサービスが存在している。

マップオンデマンド:道路は日々変化しており、定期的にカーナビの情報を更新することは、費用面・作業内容から考えても容易ではなかった。現在はインターネットに接続されているカーナビも増えてきているため、目的地から判断して、事前にマップを更新してくれる。

エージェント:通常、カーナビで目的地を設定したり、情報を調べるにもドライバーが操作する必要性があったが、カーナビに向かって話すことでエージェントが自動的に対応する。

ヘルプネット:事故などの緊急時に運転席にあるボタンをワンタッチすることでオペレーターが代理対応する。

マイカーSecurity:ドライバーが車両から離れている際、車両に異常があった場合、メールや電話でお知らせする。

ドライバーとエージェントがダイレクトにつながる。
車に話しかけて自動的に運転する時代もそう遠くはないだろう。今後、ビックデータがさまざまな分野で利用され、目新しいサービスが誕生することに期待したい。

この記事を書いた人

三村 恵ライター

電機メーカー・商社・SIer会社で10年間、システムエンジニアとして従事し、金融機関にシステム提案を行った。退社後、フリーランスに転身。システムエンジニアとして得た知識で、IT技術をわかりやすく説明したライティングを得意とする。