【DIA WHITE PAPER2】保険会社が注目すべきポスト新型コロナウイルスの4つの重要なトレンド

Digital Insurance Agendaより【DIA WHITE PAPER】シリーズ2をお届けします。

イントロダクション

いま、世界はこれまでにない局面に直面しています。世界中で何億もの人々が外出自粛を余儀なくされ、経済や物流が停止しました。このパンデミックによって、私たちは将来に備えて何を話し、何ができるのか、そして将来何が必要なのかを決める必要性に迫られています。それは保険も同様です。保険会社は、短期的な対策だけでなく、現在の危機の先にある未来を考える必要があります。世界は変わりつつあるのです。
今回は、保険会社に最も関連性の高い4つの重要なトレンドについて紹介していきます。

新たな世界の目覚め、そしてITへの迅速な適応

コロナが広がり始めた最初の数週間は、大通りはゴーストタウンと化し、店では買い占めによる水や食糧が品薄の状態で、まるで映画「マッドマックス」のような荒廃した状況でした。アメリカの口コミサイト「Yelp」によると、アメリカでの人々の銃への関心は360%上昇したとあり、人々は世界の終焉への準備をし始めたかのように思えました。しかし、人間の適応力は驚くべきことに非常に早く、誰しもが変化した状況の中で最善を尽くそうとしていました。そのひとつが、ITの活用です。スーパーに食料品を買いに行けない状況であればネットスーパーや通販を活用したり、通勤せずとも自宅でも仕事ができるようにテレワークの活用したり、また、学校ではオンライン授業の活用など、新たな生活様式が普及し始めました。 強制的ではあるものの、それでもこのような大規模かつ短期間での消費者行動の変化は、前例のないものと言えるでしょう。

新しいことへ挑戦する

外出自粛の期間が長くなると、多くの人にとって「新しいこと」に挑戦する理由にもなります。その例として、ホームセンターや園芸店などが増収傾向にあるようです。
また、パイを焼くなどの時間のかかる料理をしたり、ボードゲームをしたりすることが人気のアクティビティになっています。一方で、サンフランシスコのベイエリアでは飲酒量が42%増加し、中国では離婚件数が大幅に増加したという数字もあります。これは行動科学者にとっては、前代未聞の興味深い時代になるに違いないでしょう。

世界はまた少しずつ開かれようとしている

多くの国ではロックダウン対策が少しずつ緩和されつつあります。再び世界が開けてきた今、パンデミック後の未来にもっと注意を払うことができるようになりました。
中には、すべてがパンデミック以前のように戻ることを期待したりしている人もいますが、私たちは新型コロナウイルスのおかげで「新しい時代」に入ったと確信しています。それは、差し迫った経済危機を脱するためだけでなく、顧客の認識と行動のより永続的な「新たな変化」を作り上げる可能性を秘めていると感じているからです。新型コロナウイルスによってもたらされた、顧客行動におけるの多くの変化は一時的なものであり、現在直面する危機に対処することに基づいていますが、「新たな生活様式」などの、人々の生活におけるその他の根本的な変化は今も続いています。


パンデミック自体は最終的には収束しますが、新たな生活様式の多くは収束した後も定着するでしょう。 危機後の成功を望む保険会社は、この新たな生活様式を理解し、そして正しい提案や経験に変えていかなければなりません。保険会社はこれから先の未来を見据え、方法を再定義することを始めるべきです。塵も積もれば、顧客との関連性を維持することができます。

保険会社が注目すべきポスト新型コロナウイルスの4つの重要なトレンド

特に保険業界にとっては、今回の危機は、保険顧客の優先順位を決定づける4つの消費者動向を増幅させ、ポスト新型コロナウイルスの世界で何を重視するかを決定づけるものであると考えています。
これら4つのトレンドは、新型コロナウイルを超えて保険の未来を再考するためのヒントになることでしょう。
それぞれの傾向を詳しく見ていきましょう。

  1. HEALTH FIRST MORE THAN EVER (より健康を第一に)
  2. CONNECTED LIVING NOW FOR REAL (新たな生活様式への繋がり)
  3. UNPRECEDENTED UNCERTAINTY LASTING LONG (今までにない不確定性が長くつづく)
  4. EMPATHY IN EVERYTHING SHOW YOUR CARE (人々との繋がりと助け合い)

次回以降は、この4つのトレンドをご紹介していきます。どうぞお楽しみに。