たったひとつの所持品にも保険を【Trōv】

「旅行先で携帯なくしたらやだな…」なんて不安を保険で取り除けるとしたら?

保険マーケットの焦点を若者に向けて練った短期低額保険。

企業基本情報

企業名:Trōv

中心拠点:アメリカ

設立年:2012年

代表者名:Scott Walchek(Founder, CEO & Chairman)

資金調達総額:$87,800,000(2017年10月現在)

主な資金調達元:Munich Re / HSB Ventures / Sompo Japan Nipponkoa Insurance

カテゴリ:Product Insurance(対物保険)

企業ホームページURL:http://trov.com/

 

沿革

創業者の経歴

Scott Walchek(Founder, CEO & Chairman)は、20年以上にわたってたくさんの素晴らしいテクノロジー企業を創出してきたシリアルアントレプレナーである。
MacromediaのIPO(のちに、Adobeに買収)、Baiduでの共同リードインベスター/ディレクターとしての勤務、C2B Technologies(Inktomiに買収、現yahoo!)、DebtMarket (Intercontinental Exchangeに買収)の創業を経て現職に至る。

 

同社の沿革

同社は元来、個人向けの家財・所持品管理アプリの会社だった。中古市場のデータベースを所有しており、個人の所有する家財・所持品の資産価値を表示する機能を提供していた。
法体制など、保険業界全体を取り巻く厳しい制約があったため、保険市場には徐々に参入した。
初めに、2016年5月にオーストラリアでサービスを開始し12月に英国に進出する。シリーズDのラウンドにて、HSB Venturesの親会社であるドイツの保険大手 Munich Reから同社の保険プラットフォームを米国で展開する支援を得ることとなり、現在、米国が中心拠点となるにまで拡大した。また、同ラウンドでは、損保ジャパン日本興亜からも出資を受けた。

 

サービスの内容

提供サービスの概要

所持品に対するオンデマンドの保険プラットフォームアプリ、オンラインサービスを提供している。
ユーザーが「大切にしているもの」を補償するための保険を提供している。

若者世代を取り込むことによるマーケットの拡大に成功している。

 

サービスの特色

①所持品に対して(例えば Go ProやFitbit、iPad Air など)単品から保険をかけられる。現在対象となるアイテムは1万点ほど存在している。保険料は対象物のスペック、価格、リリース時期によって細かく計算される。ex)MacBook 1日約67円~90円

②補償のレベル(保険料と保険金請求額の調整)を自由に設定できる。

③保険期間を自由に設定できる。(1日単位)

④チャットボットとテキストメッセージで保険金を請求できる。

 

サービス利用例

・3日間の旅行期間中、Go Proに保険をかける。

・1日間のMacBookの保険期間中に盗難にあったため、チャットで保険金を請求する。

 

他社類似InsurTech(インシュアテック)サービス

Asurion

携帯電話及びデータ補償サービスを提供している。同社は世界18ヶ国に進出している。

 

Square Trade

スマートフォン・パソコン・タブレットなどの精密機器やテレビ、冷蔵庫といった電化製品の補償サービスを提供している。

 

Warantee

日本発の企業で、クラウド型保証書管理サービスを提供している。

同社のオンデマンド保険サービス「Warrantee Now」は、ユーザーが保険の対象となる製品の動画を送信し、それが承認されると保険が発効される仕組みとなっている。登録から保険の発効までの一連の操作は早い場合、1~2分で完了する。

 

オンライン上で手軽に保険取引ができる点が、大量の顧客と取引データを生み出しているようだ。