【2018年1月】iXledgerのビジネスモデルを紐解く

2018年1月20日までの公開情報をもとに、iXledgerのビジネスモデルについて分析いたしました!

まだまだ試行錯誤の段階であると思われるため、今後追加・変更あるかもしれません。ぜひご確認ください!

iXledgerのサービス概要

保険業界におけるブロックチェーンを利用した保険・再保険商品および保険業における全プロダクトの取引プラットフォーム

このプラットフォームにおける登場人物

  1. 保険会社
  2. 保険代理店
  3. 再保険会社
  4. 保険ソリューションのベンダー(おそらくInsurTechの他企業も含まれると考えられる)

iXledgerのプラットフォームは「保険業界における新たな経済圏」を目指しています。基本はB2Bのサービスのようです。

まだ一般消費者がどのように関わるのかは明らかではありませんが、B2Cの部分も今後追加されるかもしれません

取引されるもの

  1. 保険商品
  2. 再保険商品
  3. 保険ソリューション(RPA、AI、その他業務改善につながるプロダクト)

B2B間での上記の取引が行われます。主に保険会社・保険代理店間で保険商品が、保険会社・再保険会社間で再保険商品が、保険ソリューションのベンダーとそのほかすべての会社間で保険ソリューションが取引されます。

決済方法

  • IXTのトークン

取引通貨をIXTという仮想通貨に統一することで、全取引データの分析と取引摩擦の軽減が実現できます。

ブロックチェーンを用いることの強み

  1. 即時取引
  2. 膨大なリアルタイムデータへのスピーディーなアクセス
  3. 取引の不正防止(イーサリアムのスマートコントラクトにより)
  4. ボーダレス(為替による摩擦が小さい)

IXTはイーサリアムのブロックチェーン技術を活用しています。

プラットフォームであることの強み

  1. P2P的取り組み、各登場人物間でのコラボレーションが容易
  2. プラットフォーム全体で膨大なデータを獲得可能

巨大な保険業界の全取引プラットフォームとして機能することができれば不動の地位を築けると思われます。

しかし、b3i(ブロックチェーン保険イニシアチブーBlockchain Insurance Industry Initiativeー)などの競合も存在するため開発のスピード感が求められています。

解決される業界課題

  1. 保険商品販売プロセスの摩擦→削減
  2. 業界の縦割構造による情報の偏り、ガラパゴス化→情報共有
  3. 従来の再保険市場では保険会社、ブローカー、再保険会社のそれぞれで、別々に取引の記録をしていたため、データ分析が非効率→一括分析

保険業界における非効率だった部分の効率化が大きく実現します。また、P2Pのプラットフォームとしても機能するため、異なる会社同士のコラボレーションによってリスクの軽減、新たな商品開発も実現できます。

マネタイズ

  1. 有料会員制
  2. 取引手数料
  3. APIライセンス料

プラットフォームとして基本的には「場所代をとる」というイメージです。


いかがでしたでしょうか?

余談ですがiXledgerは開発陣のエンジニアについて、よくUI/UXのデザイナーについて言及することが多い印象があります。毎回のアップデートニュースに操作のgif動画を添えている点から、使い心地の良さを重視していることが伺えます。

また、iXledgerに限らず現在のInsurTech全体で保険業界の「各ツールの使い勝手の悪さ」や「ぱっと見の煩雑さ」をなくそうする風潮があります。

今後UI/UXデザイナーがより重宝されていく時代がくるのではないでしょうか?