Lemonade、ソフトバンクグループ主導で3億ドルのシリーズD資金調達の実施を発表

ダニエル・シュレイバーとシャイ・ワイニンガーによって設立されたInsurTechスタートアップのLemonade(注1)は、ソフトバンクグループ主導で3億ドルのシリーズDの資金調達を実施することを発表した。今回の資金調達には、Allianz(注2)、General Catalyst(注3)、GV(注4)、OurCrowd(注5)およびThrive Capital(注6)が参加する。

Lemonadeは、AIを搭載したボットを使用して、賃貸人や住宅所有者のための火災保険の契約体験をデジタル化する。ユーザーは、アプリをダウンロードして、いくつかの質問に答えるだけで保険料の見積もりを取得できる。月額保険料5ドルからで、ユーザーの所有している個人資産など、さまざまな要素をもとに保険料を算出する。

同社は、販売保険商品自体が保険料のペイバックシステムを備えているという点で、従来の保険会社との差別化を図っている。 Lemonadeは、固定ユーザーの月々の支払の一部を収益に、残りを請求に備えて残している。請求されなかった分の保険料は、ユーザー自身が選んだ慈善団体に寄付される。

同社は創業当初から大幅に成長し、昨年の売上高は5700万ドルに達した。共同創業者兼CEOであるシュレイバー氏によると、同社は2019年は1億ドルの売上高に達する見込みであり、現在までに50万件の保険を販売しているとのことである。

今回の資金調達は、Lemonadeが米国外へ拡大するための支援を目的としており、最初のステップとしてはヨーロッパをターゲットとしている。シュレイバー氏によると、同社はカスタマーサポート、保険金請求処理、エンジニア、データサイエンスの分野での採用も検討しているとのことである。

「最大のチャレンジは成長をマネジメントすることです。」とシュレイバー氏は語っている。「絶えず変化し続ける組織をどのように作りますか。2年前の組織と、現在の組織とでは、まったく違った組織です。私たちは1つの州で1つの製品を販売する企業から始まり、現在では北米大陸と5つの支社にまたがり複数の商品にを扱っています。どのようにして、システムに負担をかけずに、質の高いサービスを提供し続けますか?」

この最新の資金調達ラウンドにより、Lemonadeの累計資金調達額は4億8000万ドルになる。

(注1)https://www.lemonade.com/
(注2)https://www.allianz.com/en.html
(注3)https://www.generalcatalyst.com/
(注4)https://www.gv.com/
(注5)https://www.ourcrowd.com/
(注6)https://www.thrivecap.com/