2018年7月24日、ペット保険シェアNo.1(※1)のアニコム損害保険株式会社(以下、アニコム損保)は、ペット保険の契約者に対して、健康チェックができる腸内フローラ測定サービス「どうぶつ健活(けんかつ)」の提供を開始することを発表した。この保険業界初(※2)の取組みにより、入ると健康になる『予防型保険』を目指す。
【腸内フローラとは】
生物の腸内には多種類の細菌が生息しており、腸内を顕微鏡で確認すると、花畑(Flora)のように見えることから腸内フローラと呼ばれるようになった。
1.「どうぶつ健活」とは
本サービスは、アニコム損保の契約者(※3)が無料で「ペットの腸内フローラ測定(※4)」を受けられるというもの。アニコムグループが培ってきた数万件におよぶ腸内フローラの研究データと、保険金の統計から得られた疾病データを基に、独自指標を作成し、ペットの病気のリスクを判定(※5)する。さらに、「高リスク」の場合には、指定の動物病院で、無料で健康診断を受診できるという、保険業界初の予防サービスである。
2.研究実績|腸内フローラと疾病の関係
腸内フローラが生体に及ぼす影響についての研究は、近年急速に進みつつある。例えば、人では、うつ病との関係や、アレルギーとの関係もわかってきた。
一方で、ペットの腸内フローラに関する研究はまだ少ない中、アニコムグループでは、2016年からペットの腸内フローラに関する研究を開始し、すでに約28,000検体の分析を行ってきた。さらに、その検査結果を、疾病情報(保険金データ)と照合することで、「腸内フローラ×病気」の相関を調査する研究を続けている。その中で、ペットにおいても、さまざまな病気と関係があることがわかってきた。
3.『予防型保険』にかける想い
本サービスによって、アニコム損保は、創業以来目指し続けていた『予防型保険』への第一歩を踏み出す。『予防型保険』とは、従来の「病気に対して保険金を支払う保険」に対し、保険で得られる膨大なデータを研究やサービスに生かすことで「そもそも病気にさせない保険」である。今後も「予防」に関する研究を進め、多様なサービスを展開することで、保険によって病気がなくなる世界を目指していく。
インシュアテック(InsurTech)を担うビッグデータ解析でペット保険が新しいカタチになっていくだろう。
※1:シェアは、各社の2017年の契約件数から算出。(株)富士経済発行「2018年ペット関連市場マーケティング総覧」調査
※2:どうぶつを対象とした腸内フローラ測定を実施し、結果に応じて健康診断の受診勧奨を行うことにより、健康をサポートする仕組み。2018年7月時点アニコム損保調べ。
※3:本サービスは、「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」「どうぶつ健保ふぁみりぃワイドタイプ」「どうぶつ健保ぷち」は、対象外。
※4:本サービスは、アニコム パフェ株式会社が運営する。
※5:腸内フローラ測定は、病気を診断するものではない。