NTT Data、保険業界向けにブロックチェーン実証実験環境を無償提供

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、保険業界に特化したブロックチェーン技術検証に関する実証実験環境サービスを2018年2月19日より提供開始した。

NTTデータでは、保険業界の共通プラットフォームなど、さまざまなサービスを提供しており、本実証実験環境の提供を通じて保険業界におけるブロックチェーンの取り組みをサポートしていく。

■実証実験環境サービスを無償提供する背景

近年、ブロックチェーン技術は金融業界にとどまらず、様々な業界で使用されつつある。その中でも保険業界では支払い査定や医療情報、天候デリバティブ(気象現象によって発生するリスクを取引の対象とする)など複数の取り組みを進めており、ブロックチェーン技術への関心が高くなっている。

NTTデータは、保険業界の共通プラットフォームを持っている強みを生かし、これまで貿易書類や保険証券など多数のブロックチェーンに関する実証実験を積み重ねてきている。

今回NTTデータはその知見を生かし、保険業界におけるブロックチェーン活用への取り組みをサポートすることを目的として本実証実験環境を提供することとなった。

■実証実験環境サービスの概要

利用する保険会社には、複数の検証用アカウントを払い出し、複数の保険会社・代理店などにおける情報共有を想定したブロックチェーン環境基盤を無償で提供する。

これにより、保険会社間や保険会社-代理店・関連企業間での情報共有などの他企業連携だけでなく、保険会社の本社-支社間など社内に閉じたケースにおける双方向の情報連携も実現できるため、新しいサービスを創出するには、うってつけの環境である。

また、簡易にユーザーインターフェースを作成できることも魅力的である。プログラミングのような専門知識は不要で、表計算ソフト操作による自由度の高い画面生成ツールも無償で提供しているという。

インターネットに接続可能な端末があればシステム従事者でなくとも業務設計が可能となる。

2018年2月19日より実証実験環境の割り当てを開始する。利用の際には別途案内する利用申込書の提示が必要となる。

利用可能期間は2018年9月までを予定している。

ブロックチェーン技術を用いたサービスは、今後増えてくる。

今回、このような無償提供をNTTデータが行うことで、サービス創出チャンスを多く生み出してくれるのではなかろうか?

ブロックチェーン技術の情報が少ない中、新しくブロックチェーン技術を用いたサービスが世に広まることに期待したい。