Faktor Zehn:革新的なアジャイル保険ソリューション

こちらの記事は、Digital Insurance Agendaの記事を翻訳したものです。
Digital Insurance Agenda管理者の許可を得て掲載しています。

The DIA Communityの創設者Roger PeverelliおよびReggy de Feniksによって2019年6月3日に書かれたものです。

Faktor Zehn(注1)はミュンヘンを拠点としており、デジタルかつアジャイルな保険ソリューションのプロダクトハウスとして知られています。Faktor Zehnのポートフォリオには、オープンソースの保険商品、契約、提供、請求、そして新しく公開されたE2Eの保険プラットフォームに関するシステムが含まれています。全ての商品が、保険会社が新しいデジタルビジネスモデルを導入してイノベーションのスピードと競争上の優位性を生み出すために開発されています。もちろん、Faktor Zehnの保険ソリューションは、オンプレミスとクラウドの両方で利用可能です。

コストのかかるプロジェクトの実行管理技術の習得と同時に、迅速な市場投入を可能にしたいという方々にとって、彼らのオープンソースツールは成功の鍵となります。Faktor Zehnは「キープ・イット・シンプル」という思想を持っています。無料のソフトウェアをインストールするだけで、ユーザーは新しい保険商品の開発と発売が可能です。オープンソースソフトウェアにより、保険会社は損害保険や年金保険および生命保険セグメントの保険システムのデジタル変換が可能になります。

Faktor Zehnは、ドイツ、オーストリア、スイス、ロシア、イギリス、ベネルクスの有名な保険会社が利用しています。導入企業の例としてはAchmea、ERGO、DEVK、HDI、MünchenerVerein、die Bayerischeなどがあります。Faktor Zehnは、卓越した利便性、柔軟性、洗練されたデザイン、費用対効果が評価されてBundesverband IT-Mittelstand e.V(BITMi)から「Software Made in Germany」のクオリティラベルを得ました。同社のソフトウェアは顧客サービスを効果的に補完できることが分かっています。また同社は、Business Software、E-Commerce、Open Sourceの3部門において、Initiative Mittelstand(注2)からInnovationspreis IT賞を受賞しました。

サービスの利用方法
彼らのオープンソース製品システムは、ビジネスモデルを構築、修正、そして文書化するためのエディタを提供します。プログラムコードはモデルから直接生成され、様々なアプリケーションの基盤として使用されます。ビジネスモデルに基づいて、製品を簡単に構築、維持することができます。

オープンソースの保険商品システムに加えて、年金業界での長年の経験に基づいて年金に関する課題に取り組む手助けをするツールとしてPension Reference Model (PRM)を開発しました。標準化されたアプローチ以外にも保険会社独自の要求に対応できるように、Faktor Zehnソフトウェアは自動的にすぐに発売できる保険商品の設計と数理計算エンジンを生成できます。

利用例
年金保険会社ABC社(実在する保険会社ではない)は「年金受給対象所得」に関する新しい法律を遵守する必要があります。同社はFaktor Zehn PRMを使用して、商品設計に変更が必要な部分に直接アクセスできます。「年金受給対象所得」が修正されると、商品および計算エンジンは自動的に更新されます。エンジンは商品の管理プロセス全体を通して使用できます。さらにビジネスユーザーはこの新しい変更が反映された後、確定給付(DB)、確定拠出(DC)、一括確定拠出(CDC)、およびそれらのハイブリッドスキームを簡単に設定できます。

Faktor Zehnは、エンタープライズ・アーキテクチャの視野の広さに適合しながら、年金商品の管理、保険料計算、年金計画の維持管理、見積もりおよび保険契約管理といったエンド・ツー・エンドのプロセスを提供します。

 

DIA AmsterdamにFaktor Zehnを選んだ理由
保険会社は、規制改革、デジタル化、および新しいビジネスモデルに関して新たな課題に直面しています。年金機関の収益は内部コストを抑える能力に大きく依存しており、組織的に大きな課題となっています。Faktor Zehnの革新的で迅速な保険ソリューションは、保険会社がデジタル社会で躍進を遂げるのに役立ちます。製品化までの時間の短縮、コラボレーションの強化、運用の最適化によって収益を高めることが可能です。

DIA AmsterdamでFaktor Zehnは、年金部門においてAchmeaがどのようにビジネス上の利益を達成したか、オープンソースの保険アプリケーションがどのようにデジタルイノベーションを可能にしたか説明します。実際にAchmeaの意思決定者が、多額の投資を伴う従来の「ライセンスモデル」アプローチを選択しなかったことからもこのイノベーションが見て取れるでしょう。AchmeaはFaktor Zehnのオープンソースの保険アプリケーションソフトウェアを利用して、よりスピーディな製品化に向けた新しい年金制度、商品、モデルと計算の開発を始めました。また、古いレガシーアプリケーションを現代的なアーキテクチャに置き換えました。置き換えと移行は、デジタル変換全体だけでなく関連するプロジェクトにとっても重要な転機となったのです。

DIA Amsterdamでは、Faktor Zehnのシャシャンク・ヤインおよび、Achmeaのエンタープライズ・アーキテクトであるルネ・ウィッシングとパトリック・フォーガースによって説明されます。

Faktor Zehnとは?
当社は6人のパートナーによって2004年に設立されました。2012年からConVista Consultingグループの一員となったFaktor Zehnは、DACH市場(注3)の主要な保険ソリューションプロバイダーの1つに成長しました。

ConVista Consulting AGの100%子会社として、世界16か所の650人以上のメンバーによる豊富な経験とコンサルティングの専門知識にアクセスできます。ConVistaグループは1999年以来、ソフトウェアの統合と開発によって事業戦略の運営とプロセスの最適化して保険会社を支援しています。

左がFaktor Zehnのパートナーであるマイケル・エイブナー、中心がFaktor Zehnのシャシャンク・ヤイン

注1:Faktor Zehn
https://www.faktorzehn.com/en/
注2:ドイツの中小企業のプロモーター
注3:ドイツ、オーストリア、スイスの連合体

 

原文は以下のリンクよりご覧になれます
https://www.digitalinsuranceagenda.com/357/the-number-1-insurtech-trend-for-2019-ecosystems-beyond-insurance/